Google Chromeの支配が進む中、プライバシー保護を重視した「Braveブラウザ」が急速にユーザーを増やしています。しかし、新しいブラウザに対して「本当に安全なのか」「危険性はないのか」と不安を感じる人は少なくありません。
私が徹底的に調査した結果、Braveは技術的に非常に安全なブラウザであると断言できます。この記事では、なぜ危険と言われるのかという噂の真相から、日本国内で利用する際の具体的な注意点までを網羅的に解説します。
Braveブラウザが「危険」と言われる理由|噂の真相
Braveはセキュリティ機能が高いにもかかわらず、ネット上では「危険」「怪しい」といった検索候補が出てくることがあります。これには過去の不祥事や、独自のビジネスモデルが大きく関係しています。
私が調査したところ、これらの懸念点はすでに解消されているか、ユーザーが設定で回避できるものばかりです。ここでは、なぜネガティブな評判が生まれたのか、その背景を包み隠さずに解説します。
過去の信頼性を揺るがすインシデント
Braveには過去に、ユーザーの信頼を損なうような「しくじり」があったことは事実です。2020年に、ユーザーが暗号資産取引所のURLを入力した際、勝手にアフィリエイトコード付きのURLに書き換えるという問題が発生しました。
これはプライバシー情報の流出ではありませんでしたが、ブラウザが勝手にURLを操作する行為は大きな批判を浴びました。運営元のCEOはすぐに謝罪し、この機能は削除されましたが、この一件が「信用できない」というイメージを残してしまったのです。
また、2021年にはTorモード(高度な匿名通信機能)において、一部の通信情報が漏洩するバグも見つかりました。この脆弱性はすでに修正済みですが、過去のこうした事例が「危険」という検索キーワードに繋がっています。
独自のビジネスモデルと仮想通貨
Braveは「Brave Rewards」という独自の仕組みを持っており、これが一般的なユーザーには怪しく映ることがあります。ユーザーがBraveの広告を見ると、報酬として仮想通貨(BAT)が貰えるというシステムです。
「ネットを見るだけでお金が貰えるなんて詐欺ではないか」と疑うのは自然な反応です。しかし、これはユーザーの閲覧データを売り渡しているのではなく、広告収益をユーザーに還元しているだけです。
この機能はデフォルトではオフになっており、興味がなければ完全に無視して使えます。仮想通貨に触れたくない人は、機能を無効化すれば普通のブラウザと全く変わりません。
Braveの技術的な安全性|最強クラスの防御力
Braveの「安全性」は、現在利用できるブラウザの中でトップクラスです。ダブリン大学の研究や第三者機関の監査でも、ChromeやEdgeを凌駕するプライバシー保護能力が証明されています。
私が特に評価しているのは、ユーザーが難しい設定をしなくても、インストールした瞬間から最強のセキュリティが手に入る点です。ここでは、その技術的な裏付けを解説します。
Google Chromeと同じ基盤システム
Braveは、Google Chromeと同じ「Chromium」というオープンソースプロジェクトをベースに作られています。つまり、Googleの世界最高峰のセキュリティチームが発見した脆弱性の修正を、Braveも即座に取り入れているのです。
基本的な防御力はChromeと同等であり、未知のウイルスや攻撃に対する耐性は非常に高い水準にあります。独自開発のブラウザではないため、プログラムの基礎部分に致命的な欠陥があるリスクは低いです。
Rust言語による強力なシールド機能
Brave最大の特徴は「Brave Shields」と呼ばれる強力なトラッカー・広告ブロック機能です。この機能は、メモリ安全性に優れたプログラミング言語「Rust」で構築されています。
従来の拡張機能による広告ブロックとは異なり、ブラウザの根幹部分に組み込まれているため、動作が軽く、かつセキュリティホールができにくい設計です。悪質な広告や追跡スクリプトを読み込みさえしないため、ウイルス感染のリスクを大幅に減らせます。
Googleの規制「Manifest V3」の影響を受けない
2024年から2025年にかけて、Googleは広告ブロック拡張機能を制限する「Manifest V3」への移行を進めました。これにより、Chrome上では多くの広告ブロックアプリが正常に動かなくなる問題が発生しています。
しかし、Braveのブロック機能は拡張機能に依存していないため、この規制の影響を一切受けません。今後も強力なブロック機能を維持できる数少ないブラウザとして、その価値はさらに高まっています。
HTTPS接続の強制
Braveは、Webサイトへの接続を自動的に暗号化された「HTTPS」にアップグレードする機能を持っています。これにより、カフェのフリーWi-Fiなどで通信内容を盗み見られるリスクを最小限に抑えられます。
まとめ|Braveは安全だが使い分けが必要
今回は、Braveブラウザの安全性とリスクについて徹底検証しました。結論として、Braveは技術的な安全性においてはChrome以上の実力を持つ、非常に信頼できるブラウザです。
最後に、今回のポイントを整理します。
- 過去の不祥事は修正済みであり、現在の安全性に影響はない
- ChromiumベースとRust製エンジンにより、セキュリティ強度は最強クラス
- 広告ブロック機能はGoogleの規制を受けず、今後も使い続けられる
普段のネットサーフィンや動画視聴にはBraveを使い、行政手続きや銀行取引にはChromeやEdgeを使うという「使い分け」が最も賢い運用方法です。プライバシーを守りながら快適なネットライフを送るために、ぜひBraveを試してみてください。

